
フロッピーディスク(FD)を使っていて、「フォーマットしようとしたら容量の選択肢がいくつか出てきて迷った」「昔のディスクがなぜか今のドライブで読み込めない」という経験はありませんか?
実は、どれも同じ見た目に見える3.5インチのフロッピーディスクですが、内部の仕組み(規格)によって「720KB」「1.2MB」「1.44MB」という全く異なる容量が存在します。
今回は、それぞれの規格の違いと、現代のWindowsで扱う際の注意点をスッキリ説明します。
フロッピーディスクの「3つの主要規格」
3.5インチのフロッピーディスクには、主に以下の3つの規格があります。数字が大きくなるほど、新しい時代に作られた大容量のディスクです。
① 720KB(規格名:2DD)
- 特徴: フロッピーの初期に主流だった規格です。
- 主な使われ方: 昭和の時代のレトロパソコン(MSXや初期のMac、ワープロなど)で広く使われました。
② 1.2MB(規格名:2HD / 3モード)
- 特徴: 日本独自で大きく普及した特殊な規格です。
- 主な使われ方: 日本の伝説的な名機「PC-98シリーズ」や、工場の古いNC工作機械などで標準として使われました。
③ 1.44MB(規格名:2HD)
- 特徴: 世界標準(グローバルスタンダード)となった規格です。
- 主な使われ方: Windows 95以降のIBM PC互換機(いわゆる一般的なDOS/Vパソコン)で標準となり、フロッピーの歴史の最後まで主役を務めました。
2. 間違えやすい「2DD」と「2HD」の見分け方
最も重要なのが、ディスクの表面に書かれている「2DD」と「2HD」という文字の違いです。これらは磁気シートの性能が異なるため、混ぜて使うことはできません。
手元のディスクの文字が消えてしまっている場合は、「穴の数」で見分けることができます。
- 穴が1つ(書き込み禁止タブのみ) ⇒ 2DD(720KB)
- 穴が2つ(左右両方の角に穴がある) ⇒ 2HD(1.2MB または 1.44MB)
2HDのディスクには、書き込み禁止タブの反対側の角に「中が空洞の四角い穴」が開いています。ドライブはこの穴を物理的なセンサーで感知して、2DDか2HDかを判別しています。
現代のUSBドライブで起きる「1.2MB(PC-98用)の壁」
ここで、現代のWindows 10や11で古いディスクを読み込もうとする際に、最大の罠となるのが「1.2MB(PC-98形式)」のディスクです。
1.2MBと1.44MBは、どちらも同じ「2HD」のディスクを使います。しかし、データの区切り方(フォーマット形式)が異なります。
- 市販のUSB外付けFDDの多くは「1.44MB(および720KB)」しか読み書きできません。
- そのため、昔のPC-98や工作機械で使っていた「1.2MB」のディスクを挿しても、現代のパソコンではエラーが出て読み込めないケースが多発します。
もし1.2MBのディスクを読み込みたい場合は、購入する際に「3モード対応」とハッキリ明記されている外付けドライブを選ぶ必要があります。
まとめ:規格を合わせることがトラブル解決の第一歩
フロッピーディスクが正常に読み書きできないとき、それはドライブの故障ではなく、単に「ディスクの規格(720KB/1.2MB/1.44MB)」と「ドライブの対応規格」が一致していないだけの可能性があります。
手元にあるディスクの「穴の数」や「ロゴ」をチェックして、正しい規格でフォーマットや読み込みを行ってみてください。
もし、規格が合っているのに「フォーマットが完了できない」という場合は、ディスク自体の劣化が疑われます。その際の強制復活テクニックについては、過去の記事でご紹介した「コマンドプロンプトを使った強制フォーマット」の記事を参考にしてみてください!